【活躍する同窓生】ブラインドボクシングって知っていますか

同窓生から「ボクサーからブラインドボクシングの指導者になった卒業生がいる」との話が飛び込んできました。早速横山副会長と井坂幹事が会いに行かれましたが、その報告に感銘を受けた長屋会長が突撃訪問しました

村松竜二さん 東京工科専門学校 自動車整備科21期生

横山副会長のリポートです

とても良いものを見せて頂きました。同行した私の細君も、障害者が熱中して行っているスポーツに対し感動しておりました。井坂幹事と共に取材に行ってまいりましたので、報告させて頂きます。
2011年名古屋で元プロボクサー佐野 雅人氏が視覚障害者向けに考案しスタートした、ブランインドボクシング。あまり聞きなれないスポーツです。これは、視覚障害者(全盲者)が行うボクシングです。競技者が顔面への打撃を受けることによって、障害が悪化するのを防ぐため、通常のボクシングとは異なるルールで行います。
全ての競技者はその障害のレベルに関係なくアイマスクを着用します。競技はアイマスクをした競技者と相手役となるトレーナーのペアで実施致します。競技者は鈴の音を頼りにトレーナーの位置を把握し、種々のパンチで攻撃します。トレーナーは、タイミングを見計らい、あらかじめ決めておいたコンビネーションの番号をコールしてから攻撃します。競技者はそのコールを聞いて、一連の防御動作をし、その正確性を競います。得点は、パンチ・防御・ファイティングスピリットで採点されます。

この競技の、普及を行っているのが、当校中野校自動車整備科を卒業し、在学中からプロボクサーとして活躍し、36戦22勝(10KO)12敗2分 日本ライトフライ級1位、東洋太平洋3位、WBC世界ランキング21位の成績を残し、現在D&Dボクシングジム会長の「村松 竜二」さんです。先にも述べましたが、スタート当時は名古屋での普及でした。視覚障碍者は名古屋まで出向き行っていたとの事です。しかし、2018年に関東支部として村松さんが所有するジムを開放し普及活動を行っています。行く末は、2020のパラリンピックに、公開競技として実施し、世界中に普及させパラリンピックの正式種目と考えています。
文章で書きましたが、この感動はうまく表現できてないと思います。皆さんにもぜひ体験して頂きたく思います。

ブラインドボクシングの理念は、「人間の体のすばらしさは、五感のひとつが損なわれても他の感覚によってその障害をカバーしうることにある。
視覚障害者がブラインドボクシングを通じ、新たな可能性に 気づくことよって彼ら、彼女らの自立と社会参加が促進されることを狙いにする。また、活動を共にする晴眼者が視覚障害者と交流することに よって視覚障害者に対する理解が深まり、彼ら、彼女らによる 視覚障害者を受入れる社会作りが促進されることをも狙いとする。」とあります。

写真のスパーリング相手は、シドニーパラリンピックメドレーリーに出場し、金メダリストにとなった、杉田さんです。
彼の指導の中で、視覚障碍者より「パンチ」て何ですか?「握り拳」て何ですかと言われた時、彼らはパンチも拳も見たことや感じたことがないのですと、健常者との違いを話していたことが、とても印象的でした。

同窓生の活躍する場所は様々です。今後も様々な同窓生を紹介していきますので応援のほどよろしくお願いします。
なお、村松さんはブラインドボクシングをボランティアで行っていることから、資金面で大変苦労しているとの事です。同窓会としても応援していきたいと考えていますが、まだ具体的な支援方法は模索中です。ご興味にある方はぜひお尋ね下さい。